フォーミュラ1

F1サウジアラビアGP

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海沿いの平坦な道路に組まれたナイトレース用サーキット(ジェッダ・コーニッシュ)のイメージ

サウジアラビアGPは、紅海に面したジェッダのコーニッシュ地区に組まれたジェッダ・コーニッシュ・サーキットで行われるF1世界選手権のグランプリです。2021年に初開催された比較的新しい一戦で、F1史上もっとも速いストリートコースとして知られています。ここでは、コースの成り立ちと特徴、2026年に開催されなかった経緯、歴代優勝者、そしてベットするときに見るところを整理します。

サーキットの基本情報

コース名 ジェッダ・コーニッシュ・サーキット
所在地 サウジアラビア・ジェッダ(紅海沿いのコーニッシュ地区)
全長 6.174 km
コーナー数 27(F1のカレンダーで最多)
決勝の周回数 50周(レース距離 308.450 km)
走行方向 反時計回り
F1初開催 2021年12月5日
ラップレコード 1分30秒734(ルイス・ハミルトン/メルセデス W12、2021年)
開催形態 照明下のナイトレース

市街地に仮設されるストリートコースでありながら、全長6.174kmはF1のカレンダーでも長い部類に入ります。初開催は2021年12月、その後は例年3〜4月の開催に移りました。

コースの特徴 — F1でもっとも速いストリートコース

コンクリートウォールが両側に迫り、先の路面が見えないまま高速で入っていく夜のストリートコーナーのイメージ

27というコーナー数はカレンダー最多ですが、その大半は全開に近い速度で通過していく緩い曲がりです。結果として1周の平均速度はおよそ250km/hに達します。これはシルバーストンより速く、モンツァに次いでカレンダー2番目の数字です。ストリートコースでこの速度域に入るのは、F1ではここだけです。

速さと引き換えになっているのが視界です。コース幅は広めに取られているものの、両側はコンクリートウォールで、高速のまま迎える左右の切り返しでは先の路面が見えない区間が続きます。壁が近いぶん、わずかなラインの乱れがそのまま接触になります。セーフティカーと赤旗の出やすさは、この構造から来ています。

もうひとつはナイトレースであることです。照明の下で路面温度が下がった状態を走るため、タイヤを働かせる領域に入れるまでの1〜2周の扱いが、予選でも決勝でも効いてきます。

2026年は開催されなかった

2026年のサウジアラビアGPは中止となりました。中東情勢を理由に、4月12日に予定されていたバーレーンGPと4月19日のサウジアラビアGPが、ともに開催を取りやめています。このうちバーレーンGPは7月に復活が決まり、会場をマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットに移して10月4日に行われます。一方のサウジアラビアGPは代替開催が発表されておらず、当初24戦だった2026年のカレンダーは23戦になりました。

2027年のカレンダーは、この記事の時点で正式発表されていません。中東での連戦を3月に組む案が暫定的に報じられていますが、確定した日程ではありません。

2026年からDRSが廃止され、アクティブエアロに変わった

2026年のレギュレーション変更で、F1はDRSを廃止しました。代わりに入ったのが、フロントとリアのウイングを同時に動かすアクティブエアロです。コーナー用の高ダウンフォース設定と直線用の低ドラッグ設定を切り替える仕組みで、前走車との差が1秒以内という条件はなくなり、指定区間なら順位に関係なく使えます。追い抜き用の出力ブーストは、前の車に近づいた車だけが使える別の仕組みとして残っています。

パワーユニット側も、内燃機関と電気の出力比がおよそ半々に近づきました。全開率の高いジェッダは、どの直線でエネルギーを使い切り、どこで回収するかの設計がラップタイムに出やすいコースです。次にここで開催されるときは、2025年までの結果をそのまま当てはめないほうが無難ということになります。

歴代優勝者

2021年 ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2022年 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2023年 セルジオ・ペレス(レッドブル)
2024年 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年 オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
2026年 開催中止

2021年の初開催は、ハミルトンとフェルスタッペンがタイトルを争った終盤戦にあたり、赤旗2回・スタンディングスタート3回という展開になりました。2024年はフェルスタッペンがポールから13秒差をつけての勝利(7周目にストロールのクラッシュでセーフティカーが入っています)。2025年はポールがフェルスタッペン、ターン1でインを取ったピアストリに対してコース外から前に出たとして5秒加算のペナルティが出され、ピアストリが2.843秒差で勝っています。マクラーレンにとってはここでの初勝利でした。

ベットするときに見るところ

  • セーフティカーの出やすさ。壁が近く、高速のまま迎えるブラインドコーナーが続くコースです。セーフティカー・VSCの有無を対象にしたマーケットは、他戦より数字が動きます。
  • 予選の重み。平均速度は高いのに追い抜ける場所は限られます。ターン27からメインストレートにかけての立ち上がりが主な勝負どころで、グリッド順が結果に残りやすい部類のコースです。
  • ナイトレースと路面温度。フリー走行の時間帯と決勝の時間帯で条件が変わります。金曜の速さをそのまま決勝に当てはめる前に、走行時刻をそろえて見比べる価値があります。
  • ブレーキよりも空力の適性。低ダウンフォース寄りのセットが要求されるため、高速コースでの強さがそのまま出ます。市街地コースだからといってモナコの序列を持ち込むと外します。
  • 次回開催が未定であること。2026年は中止、2027年の日程は未発表です。開催の有無そのものを条件にしたマーケットが出た場合は、日程の一次情報を確認してから入るのが安全です。

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